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古アパート入居者立退きをどうする

1.古アパート問題は入者の立退きが難しい

 日本においては借家人を特別に保護している、借家法があり、借家契約期間中はもとよりたとえ契約の期間が満了しても、それだけの理由ではその借家契約は終了しません。30~40年前に建てたアパートが古くなったので、そろそろ建て替えようと思っている状況は多いでしょうが、借家人との立退き交渉を実際に経験された大家さんはそれ程多勢いません。  ですから、長年安い家賃で借りていた借家人がいざと言う時になって、大家さんにタテを付いて立退き料を何十万円、何百万円よこせなどと言われることなど、普通の大家さんは思ってもみません。まして借家契約の期限が満了になったり、特約で立退き料は要求しないと契約してあれば大丈夫と思うのは自然です。しかし日本の借家法は世界の非常識です。どんな契約をしていてもその契約の満了時点で契約を更新しない理由が、法の定めの範囲でなければ、家主はその契約の更新を拒むことができないというのが、日本の借家法の「契約更新拒絶の正当事由制度」というものです。

 

2.裁判で勝つ場合もある

 借家法によって借家人はその借家権を特別に保護されているとはいえ、法は無制限に許している訳ではありません。借家人に対する立退き明け渡しの訴訟によって家主に軍配が上がる場合もあります。      それではどのような事情の場合、家主は勝ち、あるいは負けるものなのでしょうか。それが分かれば立退き交渉を始めるにあたり、ある程度見通しが立つというものです。つまり、明け渡し訴訟を起こしても、絶対に負けてしまうような場合なら、借家人の言い分をかなり聞いてあげざるを得ません。反対に訴訟を起こしたら勝ちそうだというなら、借家人の言い分、つまり立退料の額が訴訟を行った場合の費用と期間に比べて、その範囲内であったなら手を打てば良いし、借家人の要求が訴訟費用に比べてそれを上回っているなら、堂々と正面から法律の判断を仰ぐべく訴訟を起こせば良い訳です。家主はそれを冷静に客観的に判断しなければなりません。

3.どんな場合に裁判に勝つのか

 ところで、借家人立退き明け渡しが可能か否か、訴訟の場で裁判官はどのように判断するものなのでしょうか。もちろんこうした問題は、個別的な事情が多くあり一概にこうであるとはいえませんが、それでもある程度の考え方はあります。      いずれに軍配を上げるかを判断する裁判官は、娘一人に婿候補者2人が居て、どちらに嫁がせるか迷う花嫁の父の心境でしょう。2人の性格、娘との相性、娘への思い等を比べてみるでしょう。相手の経済力も重要な判断基準となるでしょう。      この婿候補者2人の事情を比べることを、借家人立退き明け渡し事案に置き換えますと、裁判官は頭のなかで以下の様に考えます。      一軒の家あるいはアパートの一室を前提にして、家主には所有権があり、借家人には利用権がある訳ですが、この家主の所有権と借家人の利用権のいずれを優先させるべきかという判断になります。      その際、家主あるいは借家人にとって各々その家を必要とする事情が、「死活」問題なのか、「切実」なことなのか、「望ましい」程度のことなのか、あるいは単なる「わがまま」なのかというように考えてみるわけです。

4.「死活」「切実」「望ましい」「わがまま」が規準

 ある場合は、庭先に貸している一軒家が、そこに今度結婚する息子を住まわせるために必要だという家主にとって「望ましい」問題であっても、借家人にとっては、そこを立ち退かされるとすぐに行き先がある訳でなく、子供の学校・おばあちゃんの通院・奥様のパート先などの都合もあり、立退きは相当に「切実」な問題であれば、裁判では家主が負けるでしょう。つまり次頁の図の様に家主は天秤の二段、借家人は三段で比べられ、二段より三段が重く天秤は借家人の方へ傾く訳です。      しかしこうした場合でも、家主は不足しているあと二段分を立退料というお金を提供することによって、天秤を傾かせることができす。これを「金銭による補強事由」といい、家主が借家人を立退かせるに必要な正当事由を金銭によって補強する訳です。この二段分の立退料の金額が具体的にいくらかは、個別の事案によってさまざまですが、この考え方は裁判官の中にあるものなのです。      借家人立退き交渉の際のひとつ参考となさって下さい。

(コンテンツ提供元:ハートアセットコンサルタンツ様

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