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借地契約更新料は取れません

1.借地人との三つの争いの種

 土地賃貸借関係における争いの種となる主なものに、地代の値上げ・増改築の際の承諾料、そして契約更新時の更新料があります。いずれにしてもお金の問題なのですが、その原因は返してくれといっても返してくれない土地を、借地人に安い地代で使われているという日頃からの地主の不満がこうした際に一挙にふききだし、少しでも多くのお金を借地人からもらおうとすることにあります。    この3つの争いの種のうち、法的に争っても取れないものが更新料です。他の2つについては、争えば一応裁判所は受け付けてくれ、またその事情によっては一定の金額を支払うように命じてくれます。    すなわち地代については新借地借家法になってからは、調停前置主義といっていきなり本訴に入らず、まず調停を行ないそこでお互いの言い分を主張し合い、調停員が適当な「落とし所」を提示してくれます。いずれかがそれを気に入らない場合は本訴となり、それはそれで時間とお金もかかりますが、新地代の金額は出ることになります。    また、増改築の承諾料ですが、借地人が増改築を地主に申しでた時、地主が正当な事由もなく承諾を出さない場合、借地人は裁判所へ申し出て地主の承諾に代わる裁判所の許可を得ることができます。これを借地非訟事件といい、この承諾を代諾許可といいます。この場合でも、裁判所は借地人に対して地主へ一定の金銭を給付するように命じます。つまり地主としては自ら承諾しなくても、裁判所によって強制的に承諾させられますが、一応一定の承諾料はとれるわけです。

2.更新料はとれるのか

 更新料については事情が少々異なります。結論からいえば、法律は土地賃貸借関係における契約更新時の更新料を認めていません。最高裁まで争った事例がありますが、その判決のなかで、更新料は未だ十分に慣習が成立していないので、借地人は支払う必要はないということが申しわたされています。    しかし、実際のところ都市部の借地の更新料は、法律に根拠が無いことを理由にその支払いを拒否する借地人も一部にはいますが、たいていの場合支払われています。    地主は法律ではどうであれ更新料は日頃の安い地代を補うためのもので、20年に1回のボーナスなのですから、貰って当然と思っています。まして他の大方の借地人からは貰っているのに、ある借地人からは貰わないというのでは、何かひどく不平等になってしまいます。「正義感」の強い地主の場合、更新料というお金の問題ではなく、この「不平等」を許せないといった問題になってしまいます。    この本来貰えるべきものが貰えない、そして意に反して不平等な貸地経営を強いられるということは地主としては無念の思いでしょう。この「無念の思い」は、地主と借地人の人間関係をいっそうギクシャクさせます。そしてその関係悪化が積もれば、煩いとなって将来借地人にも大きな負担をかけることでしょう。

3.更新料は「円満料」

 更新料は法律で支払わなくても良いものといっても、地主と借地人は将来の長きにわたって土地賃貸借を続けていくのですから、金額の値引き交渉はしても、恨みを買わないための地主との「円満料」だと思って、これを支払うことを私はお奨めします。    借地権は、借地人が自分の家を建てていてその土地を利用しているだけならば、地主に対してとても強い権利なのです。借りているだけなのに約期限が満了しても返さなくても良いし、地代の値上げを言われて気に入らなければそれに応じなくても良い。家を増改築するのもできるし、ついには借地権が不要になっても第三者へ売却すらできるのです。    しかし、借地権の決定的弱さはこの第三者への売却なのです。先にも説明したように、第三者への借地権譲渡を地主が承諾しない場合は、借地人は裁判所へその旨申し出て、地主の承諾の代りに裁判所の承諾をとることができます。これは通常の白黒をつける裁判と違って約1年間で特別の事情がない限り、この承諾は下ります。いわば「手続き」なのです。借地権譲渡に関する裁判所代諾許可の非訴事件といいますが、この制度の弱点は新らたにこの借地権を取得しようという第三者が果しているのかという現実です。    新らたな借地権取得者は、もとの借地人が地主と「裁判沙汰」までしているものをあえて火中の栗拾いをするかどうかということなのです。普通の人ははこんな借地権は買いません。逆に言うと、こういうものを買う人は普通ではない人、セミプロやその筋の人でしょう。こうした特別な人しか買い手のいない争いのある借地権は、需給の論理からいって当然その売値は相当安くなってしまうのです。    具体的にいくら位かは、その事案ごとに異なるでしょう。地主と借地人との争いの内容や根深さ、恨みの大きさなども影響するでしょう。また現実に建っている建物の質、つまり木造か鉄筋コンクリート造か、さらにその建物の老朽度などもすべて関係してきます。    しかし、いずれにしても借地権を第三者へ売却したいと思った時、地主と日頃から仲が悪く、場合によっては地代やその他の承諾料などのことで裁判をやっていたり、地主が要求する更新料を支払わず、地主を怒らせてしまっている場合などは、大変その売却話は不利となります。地主にしてみれば、ここぞとばかりに攻めてくるでしょう。    更新料は法律的には確かに支払わないで良いものかも知れませんが、こうした借地権最大の弱みである「売却」のことを考えに入れて、そこそこの値引き交渉をするなりしても、やはり原則は支払った方が最終的には経済合理性に適うことになるでしょう。

(コンテンツ提供元:ハートアセットコンサルタンツ様

 

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