固定資産税はその事業が黒字であるか、赤字であるかに関わらず、必ず「取られる」絶対的税金です。アパート経営においてもその負担は重くのしかかってくる税金という経費です。 この固定資産税の対象となっている土地は1筆単位で課税されるのですが、日本全国にはその数が1億7千万筆もあると言われております。家屋も同様に膨大数にのぼります。 これを土地1筆ごとに、また家屋1軒ごとに正確に評価していくことは、まさに至難の業といえましょう。そこに少なからぬ見落としがあり、評価の違いが生じているからといって、当局を単純に責めるのは酷なことかも知れません。 しかし、固定資産税は「賦課課税」であり、課税当局から一方的に税金が課税されます。このため地主さん・家主さんの中には固定資産税の課税方法を把握していないことから、余分な税金を支払わされているケースが多く見られます。納税額を適正化し、無用な税金を支払わないことができれば、最も手軽な収入のアップにつながることとなるでしょう。また、このことは税の公平化という観点から見ても好ましいことだといえます。 「天は自ら助くるものを助く」という諺があります。また「法律は自ら努力する者を救う」とも言います。まずはご自身で、自らの資産に対する課税状況を検証することが何よりも大切なことではないでしょうか。今回から 連載するこのシリーズでは、こうした自助努力に取り組む皆様のご支援になることを願い、東京都23区の税制を基準に書いてまいります。
(コンテンツ提供元:ハートアセットコンサルタンツ様)